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【機器紹介】拡散型ショックウェーブ機器「インテレクトRPWモバイル」

 こんにちは。アールリハビリステーション 理学療法士の石橋です。
 当施設は開設1年を迎え、たくさんの利用者様にご利用いただきました。その中で、利用者様より、

「痙性(痙縮とも言います)に困っている」「痛みがなかなかとれない」といった声を多くいただきました。
 したがって、この度、痙性や疼痛に対する治療機器である、拡散型ショックウェーブ機器「インテレクトRPWモバイル」を導入しましたので、機器の概要とその作用機序、実際に使用している様子も交えてご紹介します。

ショックウェーブの概要

 ショックウェーブとは、日本語に訳すと「衝撃波」となり、ショックウェーブ機器は、衝撃波を適切な強度で、適切な部位に照射することで、疼痛や痙性を軽減させる機器になります。

 医療の分野におけるショックウェーブ療法は、1990年代に腎結石の除去目的で導入されたのが始まりでした。その後、疼痛や腱の障害に対する治療などに利用されるようになった後、近年では脳血管疾患や脊髄損傷の方の症状の1つである「痙性」を抑制するための治療機器として用いられるようになってきました。

ショックウェーブの作用機序

 ショックウェーブの痙性に対する作用機序に関しては、まだ歴史も浅く、不明確な部分も多いのが現状です。現在示唆されている仮説について説明します。

アセチルコリンの放出抑制

 Minら1)は、ショックウェーブ療法がアセチルコリンの放出を抑制することにより、神経筋接合部に影響を与え、筋肉の過剰な収縮を抑制する可能性について示唆しています。

一酸化窒素(NO)合成の可能性

 Manganottiら2)は、ショックウェーブ療法により、酵素的・非酵素的にNO合成を誘導する可能性があると述べています。NOは末梢神経系の神経筋接合部形成や、中枢神経系の神経伝達、記憶、シナプス可塑性に関与しているとされており、NOが合成されることで痙性が軽減する可能性があります。

当施設でのショックウェーブ療法の適応・禁忌

 適応として、脳血管疾患や脊髄損傷などの疾患による「痙性」をお持ちの方としております。

 また、禁忌として、当施設では「抗血栓薬(血液をサラサラにする薬)」を服用されている方は、ショックウェーブ療法の刺激により内出血が生じるリスクがあるため、禁忌とさせていただいております。その他の内容に関しましては、お問い合わせフォームより問い合わせいただきますと幸いです。

メリット・デメリット

 痙性の治療法はいくつかありますが、ショックウェーブ療法のメリットとしては、注射や内服薬などと比較し、使用後すぐに効果が現れる点や、非侵襲的で副作用も少ない点、狙った筋のみに照射出来るといった点が挙げられます。

 デメリットとして、比較的新しい治療法であるため、エビデンスが確立されていない点や、強度によっては使用中に痛みを伴う点、使用後に発赤などが生じる場合がある等が挙げられ、慎重に使用する必要があります。

実際の治療場面

 ショックウェーブ療法では、狙った筋肉に対し、ヘッドを当てて照射していきます。
 以下が実際に上肢・下肢にそれぞれ使用している動画となります。

終わりに

 今回は、拡散型ショックウェーブ機器「インテレクトRPWモバイル」について紹介し、ショックウェーブ療法の概要を説明致しました。日頃痙性に苦しんでおられる方々にとって、この治療法は問題解決の糸口となると考えております。

当施設にご興味をお持ちの方は、当ホームページ右上のお問い合わせフォームよりお問い合わせいただくか、下記の電話番号までお電話いただければ幸いです。

よろしくお願い致します。

お電話:072-681-7777(受付時間:8:30~17:00 日祝除く)

メール:r-reha@aijinkai-group.com

担当:チーフセラピスト(理学療法士)山口 勝生


【参考文献】

  1. Min Cheol Chang et al: Effectiveness of Extracorporeal Shockwave Therapy on Controlling Spasticity in Cerebral Palsy Patients: A Meta-Analysis of Timing of Outcome Measurement, children, 2023
  2. Amelio E, Manganotti P. Effect of shock wave stimulation on hypertonic plantar flexor muscles in patients with cerebral palsy: a placebo-controlled study. J Rehabil Med. 2010 Apr;42(4):339-43.      
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